Give & Take ? その1
 
日本の伝統的な農業の仕組みは、環境に負荷を与えない・無駄のない実に見事なリサイクル(再資源化)のシステムになっていました。

昔から良く「人馬一体」という言葉が使われていました。
その農的な意味合いは、例えば稲作農業に於いては、稲の種子である米を人間が食べて、残りの稲藁(わら)を馬が食べます。果実の中身を人が好めば、馬は堅い表皮も人が食べ残した全てを食べ尽くし、その食物繊維を体内で消化発酵させ、土づくりに大変有効な馬糞として大地に戻してくれるのです。
それは、まさに天が人間に与えた自然の「堆肥製造器!?!」とも言えますね。

現代のリサイクルには(再資源化)、莫大なエネルギーを必要とします。

先日TVで、スーパーで取り組むリサイクル事業の一環として「生ゴミ処理」が取り上げられていました。見ていて不思議だったのは、生ゴミではなく、製品を処理している風景です。微生物に強制分解させているだけのことです。
きっと普通に買う商品に、高額な生ゴミ処理機の金額が上乗せされているのかと疑ってしまうほど気軽に捨てていました。

スーパー側は、このシステムで作られた堆肥(恐れ多くもこう呼んでいた)を農家で使ってもらいそれで美味しい野菜を栽培しうちで販売するのが最良の循環システム、と胸を張っていた。

一方農家は、「化学肥料・農薬・化学薬品・食品添加物・産地の分からない促成モノの野菜、魚類、畜産類とその加工食品・石油製品・ゴム・プラスチック類など混入した人工的な土の様なものはいらない。」

「農産物を作るためには、その環境と言うものが大切で、そんなのもを投入すれば、畑や田圃の微生物バランスが崩れてしまい兼ねない」、との意見も聞かれます。

それぞれの言い分というものがあるようです。
いずれにしろ、人工的にエネルギーを投入し、短時間で再資源化されたものが有効に使われることを願うのみですね。

伝統的な農の構図には、自然エネルギーの使い方が実に巧に使われています。

最近ではほとんど見かけなくなってしまった「肥溜め」の知恵に於いても、今も学ぶべき事が多くあります。
 
  

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