「いのち」の仕事
 
農業とは、【いのち】を育てる仕事です。酒や味噌や醤油を造る仕事は【いのちの糧】の基本となる米や大豆や麦を微生物によって発酵させ、醸す作業です。

 人と微生物との古くて深い関係は、ワインとパンの発明と言われています。
微生物には、大きく分けて3種類あります。それは、カビ(モウルド)・酵母(イースト)・細菌(バクテリア)です。

 ワインは、葡萄果汁の糖分を、ビールは麦芽から造られた麦汁の糖分を酵母菌の働きによって発酵させます。その発酵によってアルコールと炭酸ガスが生成されるのです。

 日本酒に於いては、米のでんぷん質を麹菌の働きによって甘い米麹に変えます。そうしてつくられた糖分を酵母菌が食べてアルコール発酵をしていくのです。ちなみに、パンがふっくらと膨らむのは、こうした酵母菌による働きから生成される炭酸ガスの作用によるものです。

 酒類以外の醸造食品である味噌や醤油は、それぞれに適した麹菌、酵母菌などが複合的に働き豊かな風味を醸し出すのです。その他、発酵食品として食卓に欠かすことの出来ない食べ物として、納豆や漬け物などがあります。納豆は、熱にも強く繁殖力旺盛な納豆菌による発酵です。漬け物の代表格であるたく
あん漬けは糠の発酵によるものです。

 大気中で、水中で、また土の中で小さな生物が新たに生み出している【いのち】で生かされている私たちは、これらの目に見えない生き物たちが気持ちよく住める世界をつくらない限り人間の豊かな生活は望めないのです。

 私たちが健康で毎日元気に暮らしてゆくためには、【いのち】を育んでくれる自然や環境が健康でなくてはならないのは、極めて当たり前のことですね。
 
  

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