France Organic Wine Domaine des Tannes ドメーヌ・ド・タンネ | |||
チョーコ ワイン | |||
南フランス ラングドック | |||
|
|||
チョーコワインとの出逢い 2002年2月 紳士的な外国のお客様がご来店しました。流暢な日本語で話しかけられ、最初はちょっと驚きでした。 当店の隣町 熱海市に在住しているその方は、トニス・F・ベーンさん。ジャンボ機のパイロットとして長年世界の大空を駆け巡っていたそうです。 現在はフランスに畑を持ち、オーガニックワイナリーのオーナーです。 持ってこられたワインを試飲させていただきながら、ベーンさんにワインや畑、ワイン醸造について語っていただきました。 (左)オーナー トニス・F・ベーンさん (右)奥様 ソムリエ チョーコさん |
|||
1.オーナープロフィール | |||
私はオランダ人です。日本航空の機長として、1973年の9月に来日しました。 1996年5月の退職まで、日本航空の国際線機長として、また羽田とアメリカにある乗員訓練センターでダグラスDC−8型機とボーイング747型機のベテラン教官として活躍しました。 パイロットとは、決してモノを創造する仕事でないと常々感じていました。退職の数年前1989年に、以前から興味のあったワイン生産者としての新しい人生をスタートするため、南フランスのラングドック地方の古い畑を購入しました。 近隣ワインシャトーの持ち主で経験豊かなワインアナロギ(ワイン大学卒の称号)ジャン・ルアン氏と知り合い、ワイン造りの指導を受けました。彼は私とスタッフを長い間指導してくれました。彼とは共通のヘリコプター飛行の趣味を持つため、今でも良き友人です。 |
|||
2.無農薬、有機栽培農法を何故はじめたか | |||
いわゆる伝統的なワイン生産には、膨大な量の毒物性化学肥料を大地や空気中に散布しなければならないことを知りました。 また、私の飛行人生の中でも、フライト毎に何トンもの排気ガスを大気中に破棄しており、ワイン生産者としてこのような事実には悲しいものを感じていました。 そのうち、私の地区で最初に有機農法を始めたワイン生産者と知り合い、私もそうすべきだと決断したのです。私の所有する畑は有機農法に適さないため、そこを売却しドメーヌ ド タンネを購入しました。 直ちにフランスに於ける有機栽培農法の政府認証団体、エコサートに参画しました。(番号・8704) 2001年度収穫ワインはエコサートより有機農法に移行中とのラベル添付が認められています。 そして2002年度収穫ワインからは有機栽培農法のラベル添付が承認されています。 私がワイン生産者になり、妻のチョーコはソムリエの勉強をしました。(JSA・1823) |
|||
3.ワイナリー | |||
ドメーヌ ド タンネは南ラングドックのMONTAGNACとVILLEVEYRAC間の丘陵に位置します。 35ヘクタールのぶどう畑を有し、毎年およそ200.000リットルを生産しています。小石混じりの土壌と南フランス特有の陽光溢れる天候が比較的少量かつ良質な収穫を育んでいます。 毎年高品質な生産を保証するため、ボルドー大学卒のアナロギがワイン生産の手順を指導しています。赤ワインは伝統的な方法で創られ、厳しい温度調節下で醗酵します。白ワインは皮の破損を防ぐためステインレスプレスで空気圧搾され、4〜8度まで急激に冷やし温度調節された貯蔵庫に入れ醗酵させます。 |
|||
4.セパージュ=ぶどうの種類 | |||
■赤 | |||
シラー 3.1ヘクタール 約20000本/年 | |||
メルロー 2ヘクタール 約15000本/年 | |||
カベルネ ソーヴィニヨン 1.25ヘクタール 約10000本/年 | |||
グルナッシュ 4.1ヘクタールとブレンド用のその他各種はバルクワインとして販売しています。 | |||
|
|||
■白 | |||
グルナシュ ブラン 1.2ヘクタール | |||
ピックプール 1.6ヘクタール 約22000本/年 | |||
ピックプールはピックプール ド ピネでお馴染みの大変フルーティー且つわずかなAOCです。 それはETAN De THAU(湾)のすぐ側で生産され、そこには貝類(牡蠣)の養殖が盛ん。 フランスは言うに及ばず、ヨーロッパの各地から訪れる人々がピックプール ド ピネと貝類の相性を楽しんでいます。 |
|||
5.ワイン | |||
ドメ−ヌ ド タンネは典型的なバルクワイン生産で、幾つかの良く知られたフランスのワイン会社にそのワインを販売していました。ワインの世界的な供給過多とワイン市場のグローバル化が進み、私の地区でのフランスワインは他の諸国で生産される安価なワインと競争できなくなりました。 そこでビン詰め販売を始めたのです。 |
|||
チョーコワイン 赤のシラーとチョーコワイン 白のキュべ アイコ(50%ピックプール+50%グルナシュ ブラン)を造りました。 キュべ アイコは皇太子ご夫妻の愛子親王の名前に由来します。間もなく、チョーコワインメルローの赤も入って参ります。 |
|||
チョーコワインは私の妻、ソムリエである「チョーコ」の名前から付けました。 | |||
6.苦労話 | |||
ここ数年間、フランスのワイン生産者はチリや南アフリカ諸国から供給される安価なワインに太刀打ちできないという大きな問題に直面しています。 フランスでは1ヘクタール当たりの生産高が厳しく制限されており、週35時間雇用、数多くの祝祭日ほか6週間の年休がある労働者に高いサラリーと年金の積み立てを支払わねばなりません。フランスで1リットルのワイン生産は安価な労働力の諸国以上にコストが高くなります。 EUヨーロッパ連合が有機農法を始める生産者に対し、高コストを埋め合わせるため補助金を出し、有機農法を奨励しています。有機農法は手作業が多く、夏場ワイン畑に使用する有機肥料等の有機製品は高価で、しかも通常のワイン畑に使用される化学肥料と比べて効果的でもないからです。この補助を得るためには膨大な資料を準備します。 私が有機農法に切り替えた時、ブリュツセルのEU連合が補助制度を変更し、54歳の年齢制限を導入しました。従って私の場合、一切の補助を受けることなく有機農法に転換し、BIO有機栽培と名乗るには丸3年間の有機農法が必要となり、言うまでもなくドメ−ヌ ド タンネは過去何年も大きな損失を計上しています。 |
|||
7.メダル受賞 | |||
2001年度は未だ有機農法への移行中であり、品評会へは2002年度収穫まで待たねばなりません。いかなる品評会へも、ワインを出品することはかなり経費がかかり、事前支払いが求められます。しかしながら2002年度収穫ものは挑戦しようと思っています。何故なら私共を指導しているアナロギは、彼の関わる他の有機栽培ワインで数多くのメダルを受賞しているからです。 | |||
|
|||
|
|||
◇この商品のコメントを見る | |||
■小さな蔵元ならではの瓶詰め風景■ | |||
小さなワイナリーでは独自に瓶詰めラインを持たないところがあります。ラインの老朽化の問題、衛生上の問題を考慮し新たな設備投資には莫大なコストがかかってしまいます。 中小のワイナリーがかかえるこのような問題を解決するために、専門の瓶詰め業者がいるのです。 トレーラーに瓶詰めラインを装備してワイナリーからワイナリーを渡り歩き、瓶詰め作業をこなしていきます。 |
|||
Domaine des Tannes ドメーヌ・ド・タンネ CHOKO WINE | |||
|
|||
All Rights Reserved,Copyright(C) Yamasho |