2003/04 Write

<若かりし頃>

高校・大学と音楽に明け暮れていた時代があった。
高校時代ドラムを少々叩き、太鼓の楽しさを知った。
ギターで16Beatのリズムカッティングだけに魅力を感じて、刻み続けた4年間。(ソロはsaxに全て任せていたので未だ弾けない)

大学当時、日本では全然マイナーだったワシントンDCで生まれたGO-GOにはまり、単調なリズムの中にグルーブを求め続けていた。ハードロックやヘビーメタル隆盛の中で、一種異様なバンドだった。

渋谷Egg-manでLiveできる機会があった。確か、25:00か26:00頃の開演だったと思う。前後のバンドは全てハードロックバンド。
お客さんもみんなタテノリで盛り上がっていた。音楽性の違いと場違いな出演に滅入り、飲み始めてしまった。僕らバンドが演奏を始めたとたんやっぱり会場がひいた。。。(酒飲んでて良かった!)
単調なドラムとベースのファンクビート、エレピとリズムギターのコードバッキングにSAXがソロを吹く。やっぱり「ウケない」。

でも、お客さんの中に5人ほど外人さん(おそらくアメリカ人)がいて、その人達には異常に「ウケた」。
Japanese style の GO-GOもどきにスイングしてくれた。チャックブラウン&ソウルサーチャーズの「We need some money」では、一緒に歌った。ボクのヘタな歌も、お酒の勢いで押し切った。会場の雰囲気も変わった。なんかとっても嬉しかったな。。。



<ふと楽器屋さんに立ち寄り・・・>

学生を卒業して、酒屋家業を継ぐ頃には、音楽演奏から遠ざかっていった。もちろん聞いてはいたのだが、もう一つの趣味、Out Door や Fishing にのめり込み毎週のように芦ノ湖に通った。(こっちの趣味は、ガキの頃からやっていた)

今の仕事に熱中し始めた7年ほど前から、Fishingにもそう頻繁には行けなくなった・・・

原料や製法にこだわったお酒や調味料の販売に特化した商いの中で、様々な癒し系や環境系の音楽にもふれた。
素朴にして、民族性の高い音などにも影響を受けた。

2年前ぐらいから体の中でリズムが動き出した。

学生時代、音楽をやっていたこともあり当時からやりたいなと思っていたパーカッションが欲しくなった。
とにかく「皮モノ」と呼ばれるハンドドラムがやりたい!

そんな頃、仕事での配達の途中ふらりと楽器店に立ち寄った。以前からやってみたかったパーカッションが展示されていた。「ボンゴ」だった。試奏によるお客さんの手垢のついた、マイネル社製のボンゴだ。(当時は、メーカー名すら知らなかった)
叩き方も演奏方法もわからないまま、定員さんに交渉したら、半額以下になったので衝動買いしてしまった。皮についている試奏の跡は、明らかに本来打つべき箇所ではなく、この楽器の演奏方法が一般にメジャーでないことを物語っているようだ。
確かに、その位置を手垢の付いている具合に叩けばポーンとオープンな音が鳴る。
(大きいドラムの2時から3時ぐらいの位置を外側に向かって打っていたようだ。正しい打ち方ではないが、初めてならす場合このように打つ人が多いようだ)

<ボンゴにはまる>

買ったはいいが、演奏方法がわからない! 音が出ない! 指が痛い! 指が腫れる! 腱鞘炎になる! といった具合で、いろいろと調べたりビデオをやCDを買ったりして研究・練習の日々が続いている。音が出るようになると、面白くて、休日はお酒を持って河原に行き叩きまくった。
ラテン音楽は嫌いではなかったが、それほど夢中になれなかった。どちらかというと、JAZZやFUNK FUSIONが好きなのでそのようなビートが刻みたかった。しかし、ボンゴやコンガの音をじっくり聴くうちにこの楽器のルーツであるラテンの魅力がだんだんわかってきたのも事実だ。

夏にはキャンプに持ち出し、皮を夜露にあててしまいそのまま放置、スラップ一発で皮が破けた!

東京出張の際に、楽器屋さんでLP社のボンゴを叩いてみると、さすがにいい音!
悩んだあげく、LP GenerationU Wood Bongos トラディショナルリムバージョンを買ってしまった。。。
造りも良いし、鳴りも良い!良い楽器を手にした喜びを感じる至福の瞬間。夜露に当てるなどとは金輪際、絶対に出来ない。輸送用のハードバックまで購入した。

マイネルは、皮を張り替え、現在お友達に貸し出し中。


<コンガが欲しい!>

やはり、ボンゴだけでは収まりきれず、とうとうコンガまで欲しくなった。当たり前といえば当たり前だが・・・。
ボンゴは、メロディーに合わせて曲の表情を創り出したりするようなソロ的要素の強い楽器。もちろんタイトなビートも刻む。

コンガはリズムのうねりや曲全体のノリを創り出す。

ボンゴ然り、コンガも自然素材である木の胴に(ファイバー製もあるが)、動物の皮を張った単純なもの。

俗に「皮モノ」と呼ばれるこれら太鼓は、単純にして難しい。プレーヤーによって音やリズムの表情は栓差万別。
最初は、ジャンベをやろうかとも思ったが、この片田舎でもけっこうブームで愛好家も多いようだ。
音楽的にはJAZZやFUNK FUSIONなどが好きなので曲に合わせたチューニングや音質を考えるとコンガがベストという定番に落ち着いた。

コンガの容姿は、酒屋であるが故に惚れ込んでしまったというのも一理ありそうだ。
胴は、酒樽の技術が取り込まれ、これまた美しいほどにセクシーな湾曲を描く。
コンガを sitting style で叩く時、足の間に挟み抱えるように抱いてみると何とも愛おしい。

やはり悩んだあげく結局は買ってしまった。(購入を決定づける出来事はこの後紹介)あまりの大きさに家族からは冷ややかな視線を浴びている。
来店した幼なじみは、一瞬固まってた。一呼吸置いて、「おまえは男だ!」と叫んだ。(PRIDE23で高田延彦が田村潔に言った名ゼリフ)

ボンゴを覚えるために買った教則ビデオには、当然のようにコンガも入っている。
世界一のテクニシャンコンガ奏者 ジョバンニ・イダルゴの恐ろしいまでのテクニックには目を疑う。まるでサーカスだ。

基本が大事!と心に唱えながら、リズムキープと基本パターに励む毎日である。

Grooveしたい!
37歳を迎える今、あの頃のリズムが蘇ってきた。恥ずかしながら「太鼓」に夢中だ。


<タイミングとは恐ろしいもの・・・>

コンガは欲しいが物はでかいし、難しいし、今一歩踏み切れない理由付けをしながら毎日くだらないことで悩んでいた。
そんな時、地元三島にお気に入りミュージシャンのLive情報を偶然Netで見つけたんだ。
三島で昔から個性的なミュージシャンを呼びLiveを行っているSOUL NOTEAfterBeatの共同企画 豪華Liveだった。

★その名も「VALIS」 アルバム発売記念ラストライブツアー!

日本屈指のJAZZギタリスト 布川氏率いる豪華ミュージシャンが結集した最強バンドだ。豪華スーパーミュージシャン方々はJAZZ系ではその名を知らない人は居ないほど有名だ。スペシャルゲストの欄にカルロス菅野氏の名が!。
菅野氏の教則ビデオでボンゴを練習していたし、「熱帯JAZZ楽団」や「熱帯倶楽部」等のCDも聴いていた。実にナイスなタイミングだった。
生コンガをはじめ、パーカッショニストがバンドアンサンブルで創り出す曲の空気、また、その演出を充分に堪能した。

もちろん、布川さんのJAZZYなフレーズと小刻よいカッティング、小池さんのテナーとアルトサックス、古川さんのピアノソロ、納さんと万作さんのビートには体中がしびれた。。。

開演が遅れた為、普段は聴けない公開サウンドチェックまで楽しめた。「ザ・チキン」はよかった・よかった!

布川俊樹:G / 古川初穂:Key / 小池修:Sax / 納浩一:B / 木村万作:Ds / カルロス菅野:Ds ・ Per

<コンガ購入に踏み切った!>
 


大人げなく、Live当日、My Bongoを持参した。

カルロス管野さんにサインを頂くためだった。

Live終了後、楽器の片づけが終わった頃を見計らって
お願いした。とっても緊張した。
色紙と楽器にサインいただき満足満足。。。

ローディーの方々が片づけを終えると、
ミュージシャンを交えての打ち上げに参加できた。
VALIS 強力なリズム隊4名の直筆サイン VALISとしてもう見ることが出来ないユニット 18年の固い絆

ボンゴシェルの内側に頂いたサイン。
消えることのない位置にしっかり入れていただくことが出来た。

当日Liveのセッティングでは、ボンゴは見あたらなかった。
しかし、コンガの音を心に焼き付けた。
マイクは頭上に2本だけ。
しかし、他のエレクトリカルな楽器にも負けない
パワーで響いてくる。生音の迫力だ。
トゥンバのベース音が推進力となり、キントで刻むビートが
細かいノリを演出していた。

ボクの心は決まった。

コンガやろう!!


打ち上げではあこがれのミュージシャンの隣に座らせて頂き、
お酒を飲みながら最高の時間が過ごせた。

カルロス菅野さんのサインしかボンゴにもらっていなかったことを
急遽思いだし、

ドラム 木村万作さん
ベース 納 浩一さん
ギター 布川俊樹さん

以上、強力なリズム隊の貴重なサインを
My BongoにGetする事ができた。

感謝です。
 

   
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