信州味噌  長野県小諸市荒町
 
 

 
 
2月26日 無添加 山吹味噌(登録商標)でお馴染み信州は小諸のお味噌屋さんを訪ねてきました。このお蔵も古い味噌蔵で、延宝2年3月(1674)に現在の工場のある小諸の地に創業しました。ざっと300年の歴史を誇り伝統を貫いてきました。


 工場では、入り口に大きな原料を入れるためのサイロが4本並び、奥にはいると大豆の洗浄機から洗われた大豆が浸漬、蒸し、冷却、砕き、という一連の生産ラインに乗ってベルトコンベアで運ばれていました。米で麹を造る場所は、昔ながらの大きな太い梁が天井を支えていて、その中に製麹装置という機械が置かれています。処理の終えた大豆、米麹、塩を混ぜて酵母菌を加え発酵工程に入ります。

このお蔵では自社で酵母菌を培養していて、山吹味噌は、一般の味噌の500倍という圧倒的優位な酵母菌が雑菌をおさえ、生きた酵母菌がカウント出来ます。発酵(酵母菌が麹菌によって造られた糖を食べてアルコールと二酸化炭素に分解する)由来のアルコールも検出されます。そして大きな杉の桶に入れて静かに発酵熟成していきます。
 
酵母菌を自社培養しています。
 
味噌の仕込み蔵。
 



「天地返し」という、桶から桶に熟成中の味噌を移し替える作業をします。
味噌の発酵を促し、深い風味を引き出しながら味を均一にするために欠かせない技です。
 
味噌の分類と味わい

 米味噌の原料は、大豆、米、塩、水、麹菌、酵母菌等です。麹が何の原料によって出来るかを基準に分類されます。麦で麹を造れば麦味噌、大豆そのものを麹化すれば豆味噌となるわけです。この麹というのは日本酒でもお馴染み、米や麦のデンプン質を糖質に分解するカビの一種です。




 味噌の甘辛は塩分と麹の含有量で決まります。同じ塩分濃度であれば、麹の多い方が甘口となります。
 麹とは甘いもので、本来の甘酒(酒粕をお湯で溶いて砂糖を加えたものでなく、炊き立ての餅米のお粥に麹菌を振りかけて造ったもの)は、麹のみの甘さです。
 

古き良き蔵は有効微生物の楽園です

 良いものを造られているお蔵は、とっても気持ちがいい空気が流れています。いい環境で働く人や微生物の造り出す日本の伝統酒や天然調味料が末永く私たちの健康を支えてくれることを確信しています。

これは、醤油のもろみ。信州味噌では、同系列の酢久商店という醤油屋も併設しています。

  

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