すずき味噌店  山形県西置賜郡白鷹町
 
 

 
すずき味噌店さんは、周囲を山に囲まれたのどかな盆地にあるとても小さな味噌蔵です。家族4人とベテランの味噌職人の5人で経営しています。





昔からこの地域では味噌醸造が盛んでした。一般の味噌屋は糀を糀屋から買うのが普通ですが、すずき味噌店さんは糀屋から味噌屋に転向したため、自分の蔵で糀を造っています。大手味噌メーカーでは、糀は乾燥糀(ボイラーの熱で強制乾燥したもの)を主に使用しますが、此処では贅沢に生糀をふんだんに使用しています。
 地元産無農薬有機栽培の米を使用した生糀は、味噌の味を左右するのはもちろん、多量の糀菌が体内のバランスをとり、有効微生物を増やすと共に、病気に負けない強い体を造ってくれます。




 これが米麹です。ぎっしりと菌糸がはっています
 
すずき味噌店さんの専務 鈴木徳則さんは、私と同じ世代です。東京農業大学の醸造学科で微生物との関わりを学び、今までのような大手メーカー主導の生産体制に疑問を感じています。そして今、自分の蔵で少しずつゆっくりではありますが素晴らしい結果を出しています。
大切なのは、技術より技能であるという鈴木さんの信念には同感です。








<すずき味噌店 専務の鈴木徳則さん 仕込み蔵で>



すずき味噌店さんの生糀で甘酒や漬け物を仕込もう

 手造りの生糀で造る甘酒は格別のおいしさ。酒粕をお湯で溶いた甘酒しか知らない世代である私たちも絶句!。このおいしさをみなさんに伝えたい!!。
ナスの糀漬けも糠漬けとはまたひと味違うおいしさです。



 すずき味噌店さんでは、各家庭別にお味噌を仕込む仕事もしています。近くの農家は、自分で栽培した大豆や米、塩などを持ち込み、お味噌を仕込んでもらっています。
 私どもにも、自分で設計したお味噌を仕込んでくださるそうです。例えば、大豆はおじいちゃんが栽培したもの、お米はおばあちゃんが栽培したもの、塩は大島の「海の精」を使って仕込むことも可能です。ちょっと辛めにとか、甘めにとかオリジナルのお味噌を手に入れることが出来ます。



< すずき味噌店 社長様と奥様、甘酒造りの実演 >
 
吟味された原料。  北海道十勝大豆 地元産大豆 中国産大豆を使用。
 
麹米に使われる有機栽培米、減農薬栽培米の提示。
 
麹に使われる無農薬米 大豆と米の低温保管倉庫
 
麹室 米麹をここで造ります。 これが生の米麹。
 
蒸して砕いた大豆に、塩、米麹を混ぜる。 だまにならぬよう良く混ぜるには熟練の技が必要
 
熟成中の味噌。茶色いのは重石。その下に味噌が眠ってます。
 
一番表面の味噌は、ふた(蓋)味噌といって、ふたの役割をします。少し削ってみると、下から鮮や
かな色あいで、芳醇な香りとともに熟成された味噌が現れました。
塩気も丸くなり美味しい2年ものの味噌。

  

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