創農舎 小林農場  山形県東置賜郡高畠町
 
 

 
現在、日本では完全無農薬無化学肥料での葡萄栽培は不可能であるとされてきました。通常は、有機農法で栽培された葡萄も残留のない程度のごくごく少量の希釈したボルドー液(農薬のようなもの)などを散布しているのが現状です。しかし、此処山形県高畠町にある小林農場では、20年程前から無農薬有機栽培での葡萄生産を行っております。


 畑を見せていただき驚いたのは、まず葉っぱがとてもきれいであるということ、土がとても軟らかく葡萄の木が密集していないことなど、今まで見た葡萄園とは全く違った環境でした。特に土については、素手でどこまでも掘れるといった柔らかさです。

 その秘密は、土壌の構造知識を独学で学び、化学的分析をして、古代地質粘土、モンモリナイトを使った栽培を確立したからです。このモンモリナイトというのは、土壌に悪い過度の窒素やリン、珪酸、アンモニア等を吸収分解してくれる古代からある粘土鉱物です。


 小林農場の小林宝治さんは、80歳を越えるというのに現役の百姓のような立派な体をお持ちです。その口からは化学物質やらイオン記号等が次から次へ出てきます。まるで理科の授業を思い出しました。


 理論を組み立て自然の中で実証し、「粘土農法・・・(農文共出版)」という本まで出版されているので、机上の理論を振りかざした農協の農業指導者も追い返される始末です。
 小林農場を切り盛りしているご子息の精一さん(40代)は、現在スチューベンという葡萄品種を栽培しています。これはかつて、生食用だったものが現在はワイン用として、作られています。フランスのブルゴーニュ地方のボジョレー地区で有名なガメイ種に似て、軽いタイプの赤ワインに仕上がる予想です。



 



この葡萄を使用して有名な長野県の井筒ワインさんへ持ち込み「無農薬有機栽培の無添加赤ワイン」を仕込んでもらおうという計画が進行しています。どのようなワインに仕上がるかは、わかりません。数量も限定されますが、今からとても楽しみです。



< 小林精一さんと井筒ワインの鵜沢部長 >
 
土の分析や微生物学に詳しい海藤氏。

  

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