ベルギービール豆知識
 
 < ビールの種類 >

アビィ・ビール
  • アルコール度数の高い濃色の上面発酵ビール。トラピストビールに似た、洗練された味わいが特徴。一般の醸造所が昔、醸造所を所有していたトラピスト派以外の修道院から昔ながらのレシピ・醸造方法を受け継いで造っている。
ゴールデン・エール
  • ラガービールより淡い、美しい金色の上面発酵ビールで口当たりがまろやか。アルコール度数の高いものは、ストロング・ゴールデン・エールと呼ばれる
スペシャル・エール
  • ベルギービールには、ランビック・ビールやホワイトビールなどのカテゴリーに入らないもの。その町や村などと密接な関係を持つその土地独自の地ビールがあり、多種多様な味わいが楽しめる。
トラピスト・ビール
  • 濃色でアルコール度数が高く、苦みの強いものが多い伝統的な上面発酵ビール。修道院内部に醸造所を所有するトラピスト派修道院で造られる。「トラピスト・ビール」の呼称を使うことを許されているのは、世界中に6ヶ所しかなく、そのうち5ヶ所がベルギーにある。
ホワイト・ビール
  • 大麦麦芽と小麦で造った上面発酵ビール。白く霞がかった淡黄色をしている。心地よい酸味が特徴の清涼感溢れるビール。
ランビック・ビール
  • ベルギーを代表する伝統的なビールで、独特の香りと強い酸味が特徴。ブリュッセル近辺でのみ造られる。空気中の酵母により発酵し、熟成に1〜2年を要する。
レッド・ビール
  • オーク樽で熟成した上品でまろやかな味わいと芳香な香りが特徴。西フランダース地方で造られる深い赤色をした上面発酵ビール。

 < ダブル トリプル >

 
ビール博士マイケル・ジャクソン氏の説明に基いたもの
 
  • 文盲率が高かった時代にはX、マル、△ などのマークを樽にかいてビールの強さ、色、熟成期間などを表わしていた。
  • X、XX、XXX、などはアルコールの強さを表わしていたと思われるが、XXがXの二倍の強さを表示するものであったかどうかは定かでない。
  • ベルギーで使われてきたシングルは3度、ダブルは6度、トリプルは9度を意味していたそうで、この古いベルギーのアルコール度数は現在の容量比(VOL)にほぼ同じか多少高目と思われる。
  • 現在、シングルは滅多に使用されないが、ダブル・トリプルはベルギーで多く使用されている。通常、ダブルは、ダーク(色)でアルコール度数6度か多少高めを、トリプルは、必ずというわけではないが、ペールエールの淡色で7度から9度ないし少し高めのものに使用される
  • とりわけアビービール(修道院ビール)の場合、色の淡い高アルコールのものにトリプル表示がよくなされるが、これはトラピストビールである「ウエストマール」 がゴールド色のビールをトリプルと称して成功したためといわれている。
    アビータイプではないビールがトリプル表示をする場合は、自社の製品ラインアップ中で最高グレードのものを示していることが多い。
  • 歴史的に「トリプル」はかつてブルージュに多くあった醸造所で好んで使用されたようである。現在ブルージュに唯一残っているグーデン・ブーム醸造所は1500年代まで溯れるハメルケン醸造所から名前が代わったものだが、そこで生産されている「ブルージュ・トリプル」(度数9% Vol)などはその名残である。
 

 < 美味しい味わい方 >

ベルギービールは、常温(約15℃)で保存(コルク栓タイプのものは横に寝かせた状態)しておけば、酵母菌の働きで熟成が進み、芳香なまろやかな味わいが楽しめます。賞味温度は、ビールのタイプや銘柄、また、季節や好みによって様々です。
アルコール度数の低めのもの、ホワイト・ビール ランビック・ビールなどは、冷たく冷やした方が良い。
アルコール度数の高めのもの、トラピスト・ビール ダークなビールは、やや冷たい程度(冬場なら15℃ 夏場なら約7〜8℃)で、ゆっくり楽しんで頂くのがおすすめです。
 

(引用)小西酒造梶@ベルギービール物語
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